歯科矯正用アンカースクリューとは|機能やメリット、活用方法と注意点を解説
こんにちは。
三重県四日市の歯医者【四日市くぼた歯科・矯正歯科】です。
歯列矯正を検討している方のなかには、どのような方法があるのか、どの治療法が自分に合っているのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
本コラムでは、歯列矯正の一つである、アンカースクリューを用いた矯正とはどのようなものなのか興味がある方のために、アンカースクリューのメリット、施術方法、注意点について解説いたします。
歯科矯正用アンカースクリューとは?
歯科矯正用アンカースクリューとは、骨に埋め込むことのできる小さな医療用ネジを指します。
チタン製で、大きさは直径1~2mm程度、長さは6~10mmです。
従来の矯正治療では、ヘッドギアを装着して治療を行ったり、ワイヤーの反発力を用いて治療をしたりしていました。
ヘッドギアの装着は10時間以上に及ぶため、患者様の負担が大きいことがネックでした。
また、ワイヤー矯正も歯を移動させられる範囲が狭いといった課題もありました。
しかし、アンカースクリューを使うことで常に歯を引っ張ることができるので、治療の期間を短くすることができます。
また、歯をさまざまな方向に動かすことができるので、外科手術を必要とすることも少なくなりました。
アンカースクリューは、主にガミースマイルや極度の出っ歯、奥歯をさらに奥へ移動させるといった治療に用いられます。
アンカースクリューのメリット
アンカースクリューを使用するメリットについてお伝えします。
他の矯正装置と比べると簡単に使える
アンカースクリューは骨に埋め込むため、ヘッドギアといった従来の装置よりわずらわしさを感じることなく使用できます。
また、取り外しの必要もないので矯正の進行に影響も与えません。
歯を好きな方向に移動できる
アンカースクリューは、歯を1本1本希望の方向に移動させることができます。
たとえば、これまでは抜歯をしたスペースに向かって奥歯が動いてしまう心配がありました。
しかし、アンカースクリューと奥歯を固定することでその動きを止め、その分前歯を奥に動かすことができるようになりました。
アンカースクリューを使うことで、歯1本1本に対して適切にアプローチすることができるため、矯正治療の幅が広がったと言えます。
抜歯をしない選択肢も生まれる
歯科矯正の際、必ずと言っていいほど行うのが抜歯です。
健康な歯を抜くので、患者様の負担にもなっていました。
しかし、アンカースクリューはしっかりと固定できることや思い通りの方向に動かせる矯正装置であるため、状態によっては抜歯をする必要がなくなります。
特に歯列が極端に乱れている場合は、外科的治療を行うことが多かったですが、アンカースクリューの場合は行わなくて済むので、患者様の負担軽減につながります。
歯を大きく動かせる
従来の矯正装置は、歯を動かせる範囲が狭かったですが、アンカースクリューを使うことで範囲が従来よりも広くなりました。
歯を動かせる範囲が広くなることで、矯正期間の短縮にもなり、患者様の負担軽減にもつながっています。
アンカースクリューの施術方法
ここでは、実際にアンカースクリューを埋め込む方法をご紹介します。
骨に埋め込む装置なので、「痛い」「大がかりな手術」といったイメージをする方も多いと思いますが、手順としてはそれほど負担の大きい手術ではありません。
- (1)レントゲンを撮り、場所の確認などを行う
- (2)場所を決めたら、局所麻酔をしてアンカースクリューを埋め込む
- (3)1か月程度様子を見て、問題がなければ矯正治療を開始
アンカースクリューを埋め込む際にかかる時間は、5~10分程度です。
局所麻酔をするのは、埋め込む際に歯茎にちくっとした痛みを感じるためです。
埋め込んだ後の痛みは個人差がありますが、埋め込む場所が骨であり、骨には痛覚がないため、大きな痛みは感じにくいでしょう。
アンカースクリューが不要になったら抜きます。
抜くときも表面に麻酔をするので、痛みは感じにくいでしょう。
アンカースクリューを埋め込んでいた場所は、約1か月で元の状態に戻っていきます。
アンカースクリューを使用する上での注意点
アンカースクリューを使用する際は、いくつか注意すべきことがあります。
口腔内を清潔にする
アンカースクリューを使っているときは、特に口腔内を清潔にする必要があります。
口腔内の汚れがひどくなると、歯茎が腫れたり、細菌感染を引き起こしたりして、アンカースクリューの脱落を招いてしまう可能性があります。
食べ物に注意する
硬いものやガムなどを食べるのは、避けたほうがいいでしょう。
アンカースクリューの脱落の原因になったり、口腔内のアンカースクリュー周辺の汚れをひどくしたりする恐れがあるためです。
アンカースクリューが脱落したときは受診する
もし、アンカースクリューが脱落してしまった場合は、いち早く歯科医院で受診しましょう。
ただ、突然脱落することはなく、徐々に緩みを感じはじめるので、気が付いた時点で脱落する前に相談するのがベストです。
受診が遅れると、矯正治療をやり直すことになる可能性もあります。
まとめ:歯科矯正用のアンカースクリューをご検討中の方は歯科医院にご相談ください
ここまで、歯科矯正用のアンカースクリューについて解説してきました。
今回の内容を改めて以下にまとめます。
- ・アンカースクリューとは、歯茎に埋め込むことのできるチタン製の医療用ネジ
- ・骨に固定することで、さまざまな角度に歯を移動させることができる
- ・ヘッドギアのような大きな装置を使用しなくてよいので、患者様の負担軽減にもなる
- ・治療期間も短縮される。埋め込みも短時間で終わり、麻酔を使うことで痛みを抑えることができる
- ・アンカースクリューの使用には、口腔内のケアと脱落時の対処法を理解しておく必要がある
アンカースクリューを用いた矯正治療は、口腔内の状況や歯列に応じた処置を行うため、歯科医院への相談が必要です。
四日市くぼた歯科・矯正歯科では、入念なカウンセリングと検査に基づいて、一人ひとりに合った治療方法を提案しております。
アフターケアも徹底し、患者様に寄り添った治療を行います。
歯列矯正で気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
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